Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

グラフィックシラバスの効用と限界

グラフィック・シラバスとは
授業における重要概念間の系統性・関係性を図示化したフローチャート(流れ図)、あるいはダイヤグラム(図形)のこと。
 (Linda B.Nilson 2007)


 より一般的には「コンセプト・マップ」あるいはマインドマップ」に近いもの。 これをシラバスに応用したということ。

 知識を組織化する、構造化するという点では非常に有効。
 そして学習者の注意を喚起することができる。
図示化は注目を集め、概念の理解を促進し、記憶に定着に貢献する点でも有効。
学問分野によって異なる形状となる。(シンキングツールで応用もできる)
 授業初日に提示したり、毎回の授業で提示したり、
 授業の単元が進む毎にマップの要素を付け足して説明したりできる。


グラフィックシラバスの効用
 教授者が、知識の総合性・体系性を示しやすいので構造を分かりやすく俯瞰して説明できる。簡単に言うと「今日の授業が何に繋がるんだっけ?」「今日は全体のどこを学ぶんだっけ?」こういったことが可視化しやすい。
 図示により、情緒面・注意面・教示面・支援面・記憶面で学習者の内容理解を高めることができる。
 コースデザインの考え方Backward Design (WigginsMcTighe)=逆向き設計の発想で作成していく。基本的には①学習目標、学習成果を決める②評価方法、最終課題を決める③授業内容、方法を決めるという順になる。
 
グラフィックシラバスの限界 
×分かったつもりになってしまう
・細かい内容を示せない
・学生がもっとも興味を持っている、評価について示しにくい。
・高等学校のように授業時間が多いと年間の全対を
  一枚の絵で示すのは情報量が多すぎる
・教師が味方を助言しないと見にくいものがある。

ポイントと補足
・自分が見て、人が見てもらって、これならわかるという情報量がベスト。
・図で補えない情報は概要文で。
・テキストシラバスと併用すると分かりやすい。
イメージ 1

 疑問 今年度の教科ガイダンス用に作成してみた↑
※ 学習者の具体的状況にどのくらい寄り添えるのだろうか?
  →変更可能性をどこまで許容できるのか?