・これはOECDの提唱するDeSeCoプロジェクトでは「カテゴリー1」に属する。
・カテゴリー1
相互作用的に道具を用いる。つまり「言語とメディアを使う力」
(「言語活用の充実」「ICTの活用」「活用」「学習スキル」)
→・1A言語、シンボル、テキスト
・1B知識、情報
カテゴリー2
「異質で多様な人々と協力しチームで解決する力」
異質な集団で交流する。
(「人間関係スキル」「学級力の育成」)
→・2A他人と良い関係をつくる
・2B協力する・チームで働く
・2C争いを処理し解決する
・カテゴリー3
「学習・活用・探求を結びつけるようなもの」
自立的に活動する。
(「総合的な学習」「教科横断型のカリキュラム」第10章)
→・3A大きな展望の中で活動する
・3B人生展望や個人的プロジェクトを設計し実行する キャリアプランニング
・3C自らの権利、利害、限界やニーズを表明する。
・DeSeCoはこれら3のカテゴリーからなる「キーコンピテンシーモデル」
・英語ではReading Literacyであり日本語訳は「読解力」となっているが受動的なものではなく「自らの目標を達成し自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力」である。「新テスト」で加味されていくのもこの視点ではないだろうか?
・次の四点の項目がある。
①情報の取り出し ②解釈(自分なりの考え方) ③熟考(検証) ④評価(自分の意見)
ここで言う「読解力」とは①の単なる情報の取り出しだけで無く
②③④であり自分なりの考え方を持ち、それを検証し、
評価をする、応用的な内容を含んでいる。
・PISA型読解力の問題解決過程
①日常生活の中で問題を発見する。
②その問題を解決するために必要なテキストから目的に応じた情報を取り出す。
③自らの視点や仮説に基づいて得られた情報を収集する。
④編集した情報に基づいて自分の考えをテキストにして表現する。
(問題解決的な知的な創造力)
⑤そのテキストを社会的に役立てるために活用する。
・自立的に活動する。「学習・活用・探求を結びつけるようなもの」
ここで言う「読解力」とは単なる情報の取り出しだけで無く
・解釈(自分なりの考え方)・熟考(検証)・評価(自分の意見)であり
自分なりの考え方を持ち、それを検証し、評価をする、
応用的な内容を含んでいる。
PISA型読解力は問題解決過程であり日常生活の中で問題を発見する事から始まり
社会的に役立てるために活用する能力の一部だ。
繰り返すが、単なる「テキスト」の読み込みではない。
つまり机上の空論で無く、「日常」と「学習」が結びついた
「問題解決的な知的活用モデル」だ。
「体験・探究が学びに向かう力や主体的に学ぶ力や自らを律する力を養う機会となる」はず。
・新テスト対策だけでよいのか?
日常の学びの中に、
こういった「問題解決」機会を
計画的組織的に作っていくことが必要ではないか。
「学びの基礎力」の底辺(ベース)には日常=学習が結びついた
「問題解決的な知的活用」の場が必要となる。
・こういった仕掛けが必要だ。
だからまずは、探究活動や進路体験や異質な人々との交流の場が必要なのだ。
日常=「世の中」が変化しているからこそ「体験」を通した学びが必要なのだ。
・この視点は「『合格』ではなく『その先で何をするか』を大切に」するキャリア教育とも親和性が深い。「体験が学びに向かう力や主体的に学ぶ力や自らを律する力を養う機会となる」この視点が必要こういった流れで研修をすすめたい。
予測される批判
これらの「〇〇力」のような「コンピテンシー型教育論」の短所としては、乳幼児期からの学校以外で育まれる部分が関わってくる、これを学校教育で育むとしたら学校教育全体を俯瞰と整理が必要である(カリキュラムマネジメント)そんな事は多忙な現場ではできない?
また、結果を性急に求めて「型のはめ込み」(形式主義)に陥るという恐れもある。 キャリア教育の普及では「四領域八能力」の評価表だけが異様に普及した。
試行錯誤その途中過程や現場の状況を評価しながら活用する工夫をどうするのか?
これらは今後の課題になる。