Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

朝日新聞朝刊で全国に授業の様子を紹介していただいた。

昨日の朝日新聞朝刊で全国に授業の様子を紹介していただいた。
「能動的に学ぶ」どうやって? アクティブ・ラーニング、小中高でも
朝日新聞 2015年3月25日05時00分

 この授業、取材を受けたのは1月末で、
 当日は熊本の高校の先生2名と教育委員会の方が2名の合計4名
 プラス記者という5名の方に見学をしてもらった。

 今回の授業は「食料と農業問題」というテーマ。
 ねらいは。
「キーワードを自分で考えてつなぎ合わせることで、
 実のある知識を身につける」こと。
 「繋ぐ」ということは大きなテーマ、
 そしてそれを「言葉」にパッケージングしておく。
 「実のある知識」に関しては
 その知識が持ち運べ・活用でき・常に書き換えられるものであると考える。

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 単に「話し合いができた」
 「活気があった」 
 「楽しかった」だけの授業は求めていない。

 こういった授業をきっかけに
 ものごとをしっかり考えていける力をどうしたら付けられるのか?
 未来に向かって誰も挑戦しない難題にチャレンジしたり、
 問いを発見したりしてくれると良いと思っている。

 何よりも「学ぶことが愉しい」と思ってくれたら嬉しい。

  この授業の前には四回の講義をした↓
  http://blogs.yahoo.co.jp/suzukifamilyeiji/63223218.html?type=folderlist

 ネイチャーゲームの手法を使った
 (カードを使った)アクティビティーでは
 インプットされた「知識」を再認識し
 グループワークでの学びあい
 (バズグループ)では「知識の構造化」を
 「視覚化」(ワードウェブ)しながら行った。

 「地理」の場合は概念を図や表といった視覚的方法で表現することに
 他の教科と違った特性がある。
 (特にこの能力は国際社会・民主社会における市民性の育成に関わっている。
 地図や統計・写真・スケッチ等との関わり、
 インフォデザインとして言語を超えたコミュニケーション能力にも繋がる)

 そして、再構造化した知識をまず文章化(テキスト)として表現
 (アウトプット)する方法を仲間と考え自分自身の言葉で
 「文章化」
 「文章化」にこだわるのは「言語活動」が重要だから。

  自分で獲得した知識は
 絶えず持ち歩き・活用して・更新(書き換え)をしていって欲しい
 ここで得た「答え」は「正解」ではなく人生で持ち歩く道具の1つ。

 書いた文章を書いた後にお互いに添削してから交換(ピアエディティング)
 最後にこの1時間で学びがどう変わったか?をリフレクションシートで確認
(テストの点ではなく1時間の中のスタートとゴールでの測定)

生徒の感想
http://blogs.yahoo.co.jp/suzukifamilyeiji/63248732.html (アンケート)


 次の授業では文章化されたものの中から
 「これは良い」と思ったものをいくつかピックアップ
 答えを描いた生徒にミニホワイトバードに書き写させて
 全体で共有・鑑賞し。

 しかし、ここに書いてもらうものも私が示す回答は
 「正解」では無くあくまでも解答「例」として捉える。

 この授業の根底にあるのは「2040年の食料問題」という課題
 最後はこのことを考える

 この問いの答えは各自ばらばらで良い。
 模範解答例を書いている間残りの生徒は
 インターネットで暫時投票。(Clica利用)
 教科書の内容をしっかり理解し、
 さらに教科書に書かれていない未来に対する予測を立てる

 こうして自分の生き方にも繋げる
 そのための「知識」を身につける授業→(キャリア教育)

 こうした授業の難しさ、大変さは準備に時間がかかる事。
 テーマごとに「どんな言葉を生徒に持ち運んでいって欲しいか?」を考え、
「問い」を立てる。
 その「問い」を考えることが最も時間がかかる。
 
一度作ってからある程度寝かせておいて
 他の仕事をこなしながら再度考えたり・・・。
(教員の仕事はマルチタスクですから)

 授業の設計としては「本質的な問い」の決定
 →そこに至るための文章(今回は4つのジャンル)の作成
 →キーワードの決定
 →教授法の検討
 →教具や環境の整備となる。

 今回の授業もすぐ次の授業の改善に繋げた。
 ↓
 ここの所は以前このブログに綴りました
 http://blogs.yahoo.co.jp/suzukifamilyeiji/63279537.html

 ここまでせっかく作ってきたので
 この授業来年もやってみたいのですが
 それほどチャンスはないかも!?
 というのは
 来年は3年生の授業を主に担当することに
 となると
 都市問題・人口問題・貿易・そして地誌
 そして入試対策も
 ということで新規開発の日々が続きそうです。