Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

科学講話 後半


大阪大学 より講師をお招きして 
生徒と一緒に生物科学分野の科学講話を拝聴 ・・・・つづき

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・一卵性双生児は同じ心を持っているか?
・心や意識は脳が作っていて心=意識は個別にできる。
・白と黒のマウスを掛け合わせるとキメラマウスが生まれる。
・細胞のまとまったシステムが個体
 「自己組織化」
・そういったシステムはどうやってできていくのか。
・違った記憶を持った一卵性双生児
 免疫という記憶は違う
 
・麻疹のウイルスが入ると
 バラエティーがゆたかなB細胞から
 麻疹に対するB細胞が増えて
 それが残る。

・ランダムな記憶ができる。
 DNAの配列は同じでも対応の違いによって
 違った記憶となる。

《いろいろなものを持っていれば環境が変わっても対応できる。》

・脳でもクラスター型 プロトカドヘリン (Cadherin)
 一個一個のニューロンが違った遺伝子を使って多様なネットワークを作っている。
 → シナプスの形成
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遺伝子が欠損したら?
・50個全ての遺伝子を欠損させると
 刺激を与えても動けず
 呼吸もできない
 解剖すると心臓は動いているが
 脳の正常な機能がない。

神経細胞を培養
 培養海馬ニューロン
 神経細胞がどのような活動をしているかで
 様々な活動パターンがあって
 一個一個の神経細胞が多様な活動をすることで
 記憶や全体的意識が形成されている。

・セル・アッセンブリ《細胞集合体》が記憶を持っている。
 限られた細胞数でなせ無限の情報処理ができるかというと
 脳の神経細胞の組み合わせは1,000から10,000の組み合わせで
 神経爆発している。

・ATGCの四文字が無限の組み合わせを作って入ることと同じ。
「組み合わせ爆発」を作ることで情報を作っている。

・記憶のできる仮説を作って実験的に証明。
 記憶っていうのは
 新しいことに対する記憶が生まれ、
 新しい機能が生まれる。
 無限に近い情報が生まれるところには
 「組み合わせ爆発」という仕組みがある。
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質疑〔生徒から沢山の質問が出ました。〕
・脳の記憶に適したタンパク質が作られることがあるか?
 友達の友達と7回くっつくと世界中の人とつながるという仮説
 実際小さな世界
 脳の中にこの構造がある。

・この構造はHUB組織だと欠損すると全滅
 グループを作りながら規則的なものを一個破壊したら潰れる
 ランダムな集団組織が強い
 ランダムと規則性の間に複雑性は生まれる。
 「複雑性」はランダム性と規則性との間に生まれる。

・記憶はある集団がランダムにネットワーク化される。
 刺激があるとシナプスの刺激で強化される。
 使われたものをネットワークとして強化する。

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fMRIで脳の映像を読み取っていたがどういう仕組みか?
 脳内の血流で測定。
 鉄分などで読み取る。
 
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A.I.は01→ゼロイチ〔機械〕
 生物はATGC というデジタル的表現を持っているから
 進化してきた
 今後の世界は
 ゲノムとA.I. 

 現代はCRISPR-Cas9 クリスパーキャスナイン
 遺伝子を操作できる時代

・研究で意識・言語・記憶にアプローチできる時代へ
 2050年 クラティカルピリオドがくる。
 2030年頃から今住んでいる世界とは違った世界になるという予測。

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 「組合わせ爆発」によって進化した生物の限界点は?
 宇宙に進出できるか?
   生物が水から陸に上がったように
   A.I.とロボットによって進出できるか?

生物の生存・進化の過程での「多様性」の重要さが再認識されました。