Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

ガイダンスカウンセラー強化研修 (中編)

ガイダンスカリキュラム編成の為のアセスメント

高知大学準教授 鹿崎真弓 さん

・元逗子市教育研修所所長、中学校の理科の先生だった、
 学級集団づくり、グループエンカウンターの導入など、
 学校や学年のチームで全校に波及する運動を支えた。
・実践をされながら研究を重ねた、集団をアセスメントするところをライフワークとしている
 (机上の空論、建前論でなく、「実践を重ねてきた」というところ共感)

・アセスメントは「仮説」→確率を高める為には「合わせ技」が必要
 (ここも共感、「私は○○の専門です、では現場では不足、マルチでないと」)
 
・アセスメントをアセスメントに終わらせない、
 次なる具体的な一歩の為の引き出しをいいっぱい持て、
 周りの人にも助けてもらう。
 (ここも共感)

・集団の力を活用できるのが「ガイダンスカウンセラー」

・国分さん(国分康隆)でもいやせなかった子供がいた、
 「気が利いた言葉自分は無いけれども、同じような経験した人はいないか?」
 と質問した、そしたら同じような境遇の受講者が話したことで
 その子供が救われていった
 集団のすごさを活用するのがガイダンスカウンセラー

・ 「発達課題」がキーとなる

・「学業」を扱う。
・進路、人格形成、スキルの部分でどういう生き方をするのか
・健康でなおかつ幸せ、心の健康を。
・学業、進路、人格形成、社会性、健康→早い時期のアセスメントが大切。   (図略)

・太陽の光の下は1°、地球に来るときは平行線、
 そこ(太陽光線が地球に届いてから)ではどうにもならない
 早い時期に手をつける。
・国分さんは「人は人生を語るとき自分のキャリアを語る」といっていた
・自立(心理的離乳)と自律(価値観・学校では大切)

・ガイダンスカウンセラーは何ができるか?

17項目もある
①アセスメント、
②ガイダンスカリキュラム、
③マネジメント、
④ふれあいある人間関係形成のグループエンカウンター、
⑥サイコエディケーション、
⑦グループワーク、
⑧対話のある支援、
⑨キャリア教育、
⑩コラボレーション、
⑪集団内での特別支援教育
⑫危機対応のマニュアル作り、
⑬サポートグループ(子供向き・大人向き)、
⑭ストレスマネジメント、
⑮基本的生活習慣の育生、
⑯ピュアグループ、
⑰個別相談。
ソーシャルスキルは勝手に身に付かない

・カリキュラム作成とアセスメントについて

 
・PDCA→高知ではRPDCAでRリサーチ調査からはいる。
 もともとPにRは入っているがあえて強調した
 Rはリサーチ
・アセスメントは調査法・観察法・面接法の三つ
・観察では分からないことがある
 例
イメージ 1

・右と左(欠けている○の)ぱっと観たとき右に目が行く、
 教育者はそういう人が多い。
 「認知的不協和」、
 正しい○の形を知っているから、
 欠けているところに目がいき「何やっているの」と言ってしまう。
 
 その子もできているところはある。(完全ではないが○になろうとしているところはある)
 ということを忘れてしまう。
 

調査は大切

 調査でできているところを観ることは大切。
・アンケートをとりっぱなしはやめましょう。賞味期限は「今でしょ!
・とって直ぐ自分でプロットして直ぐ手を打つ、
・満足度は「加算」だから、学校に行きたくないなんてところの項目を見る。
・観察法「食べているところ」遠足とかで好きなこ同士で食べているか、わかりやすい。

 4月のクラス開きに書かせる三つのポイント

・面接法  4月にクラスでおこなう
 
 ①「自分の良いところ」三つ書く
 3月になったら10個にして返すから、
 人間は欠けているところを 見てしまうから
 良いところからはじめていく、
 あとは子供同士で良いところを見つけ合う事で10個になる
 (褒め言葉のシャワーの菊地先生に繋がる)
 
 ②「がんばりたいところ」
 (その子を褒めるポイントになる、どういうときに嬉しいのかを知る)
 
 ③「先生に一言」
 
・個別支援シートは家庭と共に協力して作る、家庭を巻き込む
 「幼稚園・保育園でこうやったらうまくいく」とせっかく分かったら
 「小学校へ」その子をよりよく支援するため。
 マスターは家庭で持ち、コピーは学校が持つ。
・教師は教育のプロだが、保護者はプロではない、しかし保護者しか知らない、子供の経歴がある。
 そこはきかないといけない。
・アセスメントチェック表(略)
・観察法
 授業観察ではまず「掲示物」を見る→字はどうか、中身は→気になる子の名前を一致させる
・高知の小学校での成功例、入学前検診や一日入学で観察してどのような支援が必要か知っておく

・躓きパターンをつかむ うまくいっているときとうまくいっていないときの場所・こえかけ・教材・備考・を複数の場面で  良く観察する(応用行動分析)
・子供が言う「みーんな」「いつも」は要注意、みんなって実際何人か?
・「いじめ」という言葉が発せられるとそれは「いじめ」になる、言葉は大切

マズローの欲求五段階説、どこの段階で止まっているか、
 第一段階の場合は保護者支援、外部との連携が必要。

・学級集団が成熟するプロセス(図)行事などで

診断と介入

・アセスメント調査票、特別クラスの先生が中心になって行うとうまくいく
・「森田-愛媛式読み書き検査」がおすすめ、診断と対策が直ぐできる、

・MIN-PM文科省

・hyper-QU →クラス内の人間をXY座標でプロットし支援が必要な段階・子供が視覚化できる。
・いろいろな方法を使って良いから「満足度」(加算値)を挙げる。
 マズローの2段階目、安全の要求は築き上げる。

 

・日本の学級担任は授業・生徒指導・特別活動・道徳・・・・専業化されていないので大変


 
・ガイダンスカウンセラーが支援する、カウンセラーが主役になってはまずい。
・三年間を見越したカリキュラムの編成
・学校行事はチャンス、学級経営がうまくいかないときは「体質改善」とかんがえる、
 日々の事を変えるならば、無理なく少しづつ。
・普段話すときの語尾を挙げる「何やってるの↓(怒り)」を「なにやってるの↑?」だけでも変わる

・「良いところをお互いに捜す」
 「内観(親からの手紙・学校が荒れているときは先生の話を聴かない・親の話は聴く→親からの手紙を読む、)」
 ※HPなどで内観エクササイズ集参照
・「そんなに簡単に変わらない、教育には時間軸があるから、でも周りの子は気がつく」

・ガイダンスカウンセラーとして上手くいく人いかない人

 →「言うことをきくことができる先生のカテゴリー」(向き合う姿勢と人間像)

・名前を間違えるはダメ、名前を覚えてくれる、
 ダメなことをやっていて叱れないのは信頼できない。信頼感があれば  言うことをきいてもらえる。
 
 「ラポール
 キーパーソンと繋がると導入が早い、キーパーソンはフォーマルリーダーでないときもある。

・ちょっとがんばれば手が届く目標目標設定をする。
 ここができればガイダンスプログラム設定ができる
 (ZPD?発達の最近接領域のことか?)
 

感想

  現場でより良い成果を挙げるため子の先生はあらゆる分野に手を伸ばし学んできたのだという事が伝わってきた。
  そして難しい職場への導入。
 ※ 新しい試みを学校に導入しようとしたことがある方なら、どこかうなずけるところがあるのではないだろうか?