Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

知識構成型ジグソー法

「建設的相互作用」を引き起こす授業とは?
 今日、私たちは、一人で仕事をするより
 誰かと協力して仕事をする事の方が多い
 
 人がひとりでやっていたことが
 周りに人がいるとやりやすくなる。
  分かっていることでも
 相手が言っていることがちょっと自分と違うと参考になる
 ついでに自分の考えも説明してみる
  相手に分かるように話すため
 自分の考えを再度整理する
 そして
 聴く相手もすぐに分かってくれるわけではないので
 反応を見ながらもう少し考えてみる
 
 こうして
 人と協力する度に
 自分自身の考えをもう一度深める
・こういたやりとりで
 それまで考えていなかった所まで考えが進む事が多い
  人が他人との社会的な関わり合いの中で
 理解や知識を深めていけるという考えを「知識の社会的構成主義とよぶ。
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社会と学校を近づけるためには

  学校で知識を社会的に構成する工夫が必要だ
 特に授業ではそれをどの様に作ったら良いのか?
 
   三宅なほみ(「理解におけるインタラクションとは何か」Miyake,1985)は
 二人の人物が話し合いながらミシンはなぜ縫えるのかを
 理解していく過程を研究した
 
  1あるものごとが果たしている機能を取りあげ(同定す)る
 ↓
 2取りあげた(同定した)機能についてその仕組みを疑問視する
 ↓
 3「疑問視」した機構はどういう仕組みでできているのか
  という機構を作っている機能の繋がりを「探索」する
 ↓
 4見つかってきたら「機構」(メカニズム)として提案する
 ↓
 5提案した説明が正しいかどうか「確認」する
 
理解とは「二人で梯子を掛け合う」作業
 
 共同作業を進めるためには
 自分の考えを外に出すことによって、
 自分がやろうとしていることを外から分かるように
 客観視する事が必要になる
 その過程を通して
 本人自身も
 自分自身がやっていることの見直しができる
 それを受け取る相手との
 二人の間に「抽象化」ができてくる
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「建設的相互作用」を引き起こす授業例 

 「知識構成型ジグソー法」とは?
  
   「問い」を共有し、→(だから「問い」は大切・明確に示す)
 「分かりたいことを共有して」→(皆が夢中になって知りたい事がベスト)
 「分かりたいことに必要なことを分担して調べて」→(様々な視点が生きる)
 「分担した中から一人ずつ意見が出てきて」→(自分の考えを述べて)
 「統合して答えを出す」→(全体で集合智にたどり着く)
  そして
 「自分の言葉で発表して確認する」(さらに新たなる問いが生まれるものが良い)
  展開やアレンジの仕方は様々であるが
  基本はこんな感じではないだろうか?
 
 
ジグソー法の成果
①答えの根拠が説明できるようになる
②教師から見て確かに内容を掴んでいるといった発言が増える
③授業後3ヶ月~1年後程度の機関での学習内容の保持率はかなりよい
④学習の動機付けが向上
次に知りたいことへの動機付けができる
⑥学力にかかわらず一人ひとりが伸びる
⑦学び方への自覚が生まれ「自分がどこまで分かっているかが分かる
などが挙げられている
※ 参考↓
 大学発教育支援コンソーシアム推進機構
   http://coref.u-tokyo.ac.jp/
 http://coref.u-tokyo.ac.jp/archives/5661 各教科のキット
  http://coref.u-tokyo.ac.jp/archives/5515 ジグソー法について