第二章 研究内容
1.全体からの分析結果[進路発達度]
・1年次より満足度が高い者はそれ以降も継続して高い
特に入学年の5月の時点で満足度が高い生徒は継続して高い傾向が見られる
外部模試の成績は当然ながら1年時より高い者は継続して高い
インターンシップ参加・不参加別での進路発達度※7に関しては
インターンシップ参加者は進路情報など職業観意識がもともと高い。
「進路発達度」に関しては、体験の有無がそれを劇的に変えるような変化は見られていない。
(現実に触れたことで厳しい目を持ったため進路に関して安易な気持ちで考えられなくなったのかもしれない)
2.タイプ別分析
過去5年間の生徒をインターンシップと部活動への参加状況によって
[表2]のような四つのタイプに分類して分析してみた。
3.タイプ別分析結果 [満足度]
①のタイプは時間的な拘束も短く休日には比較的自由な時間がもてる生活をしている。
インターンシップや海外研修 ※8など学校行事に積極的に参加している。
※8 希望者は年度末に2週間程度の英国語学研修に行っている。
②のタイプは平日2時間半以上練習、休日の活動も活発な部活動に属しながら学校行事にも積極的に参加し ている。
③部活動もほどほどに学校行事に対してものめり込んでくるわけではないが学習成績は高い。
④部活動で日常生活が精一杯というタイプである。
4.十段階で評価した満足度(平均値)について・・・タイプ別分析結果 [図2]
①のタイプの満足度は2年生まで高いところで比較的安定している。
しかし、3年の部活動引退時期には満足度は低い。
部活動もっとやっておけば良かったという後悔なのか?
それとも比較的時間にゆとりがありもっと取り組むべき事があったという後悔なのか
それに答えるべき学校の「仕掛け」が足りなかったのか?
②のタイプの入学当初低かった満足度は一年生の後半に向かって上がる、
2年生では低くなるが三年生の部活動引退時期には高くなる。
「やりきった」という満足感か?
「やりきった」という満足感か?
③のタイプは1・2年とも11月頃には満足度が高い、
比較的のんびりとマイペースで3年間を過ごしてきたタイプ
比較的のんびりとマイペースで3年間を過ごしてきたタイプ
④のタイプは全体的に右下がりで満足度は低下している。
部活動で燃え尽きた、ということなのだろうか?
データより読み取れる結果としては、
1年時より満足度が高い者は継続して満足度は高い
(20年度入学n287単相関係数2年時1月0.34
→3年時6月単相関係数0. 26)、
5月に満足度が高い生徒は
6月(19年度入学n324単相関係数0.41)
11月(19年度入学n324単相関係数0.43)でも継続して高い。
満足度と学習成績に関しては満足度が高い生徒は外部模試でも成績がよい
→2年時1月単相関係数0.19)
後編(インターンシップと学習時間・学習成績との関係)に続く