Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

「啐啄」同時

キャリア教育推進法    が次期国会で成立するのではないかという噂が立っている
 
 
・・・・・・・・・・・・その中の記載は ↓・・・・・・・・・・・
  (現状)
右肩上がりの時代を経験していない若者は、日本の将来に対して悲観的で、夢や
希望を持ちづらい状況。
また、可能性を秘めた若者は多い一方、志をはぐくみ、実現する手段である知識・
体験等が不足。若者の意欲を受け止める環境も不十分。わが国全体として人的資源
を有効に活用しきれていない。
(目指すもの)
早いうちから働く価値に気づき、自ら独立して生計を立て、ひいては日本を支える意欲あふれる若者を育てる!
若者が志の実現に向けてチャレンジできる環境を整え、若者の力を最大限に引き出す社会を構築!
 (方策として)
  ○ 全国すべての小中高校で、最低3日間の職場体験等の体験活動を必ず実施!
  ○ 学生のインターンシップ参加率を大幅引き上げ!
  ○ ドロップアウト予防策と、ドロップアウト初期段階への集中支援!
  となている
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 世界では
   Assessment and Teaching of Twenty-First Century Skills Project
 OECDの「コンピテンシーの定義と選択」(DeSeCo)プログラムなど

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/016/siryo/06092005/002/001.htm
 
 知識基盤・グローバル・高度情報化等に対応した
 スキルや市民教育が目指されている
 
 これらの目指すものと比較して
 この法案で気になるのは 
 「実践的かつ即戦力を育てる職業教育」がねらいとなっているあたり
 特に普通科高校が問題視されている。
 推進にはある程度の「強制力」が必要だろう
しかし、生徒の立場になってこれをとらえるとどうみえるのだろう。
 一定の時期に、イベントとして強制的に、進路体験や
 生徒個人個人の進路発達には個人差がある
 ・地域・家庭など取り巻く環境も違うだろう
 どのような方向に進むのかが大切だ
イメージ 1
   (概念図)
  
 学習心理学には
ビゴツキー  Vygotsky,1983
 ZPD(Zone of proximal development)
 「発達の最近接発達の領域」
 という考え方がある
  個人の発達は社会との関わりを抜きにはあり得ない
 しかしその社会は支援性と制限性の両面を持っている。
 
 果たして今回の法案による支援は
 プラスとなるかマイナスとなるか?
 
  指導にはタイミングが必要でそのタイミングはつくり出す必要がある
 
 「啐啄」同時
 
 一斉指導の発想からの「キャリア教育」も必要だが
 ガイダンスとカウンセリングの両輪が
 個人のペースに調和していない指導は
 良くある「○○教育」のパターンで
 「やっただけ」「受けだだけ」のかたちだけの指導にならないか?
 今必要なのはもっと多くの現場の声
 そして生徒の声
 親たちの声
 に耳を傾けることではないのだろうか?