Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

産業能率大学 キャリア教育推進フォーラム セッション1

産業能率大学キャリア教育推進フォーラムセッション1
広尾学園 金子先生 のお話し

 (個人的なメモと感想です)

イメージ 1

思わず多くの言葉をメモした講演だった・・・・・

学校には「見える部分と見えない部分」がある。


見える部分
知識・情報・ノウハウ・マニュアルは見える部分

見えない部分
経緯・経験・考え方・方向性・学校活動・校内組織・学校制度

下の部分を全く考えないでノウハウだけを取っても学校は変わらない・・

「同一・均質」と「多様性」

女子校時代低迷していたが今は人気が出て偏差値も高くなった
それはなぜか?
難関大への大学合格実績?
違う
生徒の抱く多様な希望への対応だ。

中学校から→本科・医学進学・サイエンス・インターナショナルを選ぶ
→高校でも再度選ぶ

学校の進む方向として
→このまま進学校の後を追って本当の学校になれるのか?
→教育活動の高度化をする方向へ

→医学・インターサイエンス・サイエンス・英語
そして
→誰も見たことのない学校に進化し続けている。

学校文化の高度化を進めている、
今の広尾学園を2~3年前に想像できた人はいない、
今から先もそう。

学校組織に、「透明性・公平性・公明性」を

学校に必要な五つの要素

①経営は健全であればよい。
②ビジョン=時代・社会・意識の変化をどう感じるか
③戦略=その変化に学校はどう対応するか
④パッション=誰にも止められない衝動
⑤生徒数・志願者数は社会的評価
 →社会的に認知されていなければ価値はない

ビジョンと戦略
整理された時学校はパワーを発揮できる。
「教科外」のいろいろな活動を作る。
中学校の早い段階で体験する。
早ければ早い方が良い、本物を教える。
わからなくても良い、早い段階で本物と出会う。
世界のスケールで生徒に話をしてもらう。
足りないものを見つけたらすぐやろう!
「彼らの未来」が最優先
「無い」のなら作れば良い
「社会的に評価されるもの」

「宣伝」ではない、「広報」だ。

やっていることをしっかり伝える
戦略的に最大限広報する
やっていることをしっかり伝える。
《宣伝ではない》

時代的に正しいこと

時にはゲストがこう言うかも知れない
→君たちの周りにいる
大人たちの言っていることを間に受けてはいけない、
「間違っているから・・・・。」

いろいろな人に出会わせたい。
グーグルのシュミット会長も来校した。
プロセスを自分で考えること

ICT はBYOD

コースによって違う機器を使っている。
校内どこでもwi-fiを使える。

一人一人がdeviceを持っている。
授業で使うだけでは行き詰まる。
学校の教育活動全体で使っていく、
そこまでしないと本当のICT活用にならない。

本の学校では無理だ不可能だと言われていた
レベルまで行ってICTを使っていることになる。

モチベーションを上げることが学校の役割

自分たちの三年間をどう過ごしていくかを考える。
ビジョンと戦略を持っている。
受験だけでなく企業人としての武器を持つ

iTeachers TV のビデオでも生徒が述べている。


先生に答えを教えてもらう受け身の学習ではなくて
やりたいことを思う存分出来る。

生徒が作業を共有

先生方が動くより自分たちが動いた方が早い
教員だけでできると思わない。
生徒たちの力を借りる。
「教員の限界」を知る。

「勉強と部活」は→過去(昭和まで)の教育活動
これ以外にプレゼンテーション・インターン・・・
国内外のラボ
枠を作らない
フタをしない。
選択して自分で取り組む。

生徒が米国大学の英語の講義を翻訳して公開している
だから
→生徒は自分たちがなぜそこ(大学)に行くのかを知っている。

ICTが広げる私たちの可能性

→世界との関わり、自分で行動する価値が高まったということ。
私たちの可能性が広がっている。
だから学校の役割も「進化」
そういう時代が来ている。

「一緒に進化していくこと」

これからの学校や教員の大事な仕事は
「一緒に進化していくこと」
生徒に「一緒に進化させてもらう。」
私たちは身動きできない!

「学校では何年たっても何も起きない!」

我々自体も進化していない。
自らの戦略を持たない教員に未来はない
我々自身がそうであるということは・・・
戦略を持てない教員・学校を出た生徒は戦略を持てるのだろうか、
「戦略なき生徒に未来は近づいてこない。」

感想

強烈なお話だった、
都会の私立は学校の方向性がすぐに
募集に反映する
価値観が固定化された地方の公立とは違う

ただし
日本・世界という視点に立つと
東京の私立で求められている
方向性は地方においても同じだろう
地方だから
公立だから
と言っていては
時代が求める
生徒が求める
教育の機会を与える事ができなくなる。
だから
都会だからできるとか
私立だからと言った話しではない

金子先生の視点
それが正しい方向なのだということを
今後きっと生徒たちが
しっかり証明していくのだろう。

金子先生のスライドはコンパクトで美しく
プレゼンもわかりやすく上品でした。
さすが、iteachers格好良いなあ・・・・