Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

「なぜ授業で、キャリア教育のことを考えるようになったのか?」その1

 今の職場では結構昔から・・・・(今年で10年)
 高校1年生の希望者に夏休みを利用してインターンシップを体験させている。
 普通高校としては珍しい取り組みだということでいろいろなところで話題にもしていただいてきた。
  研修先から以下の様なメッセージをもらったことがある。


  静かに席について話を聞くだけなのであれば、パワーポイントスライドのコピーを配布して、家で見てもらうこととなんら変わりありません。わざわざ時間を割いて施設を訪問しているのですから、その意味を考えて欲しいと思います。
 引率の先生方に私の方からお願いしたいのは、インターンシップに参加するのであれば、受身ではなく積極的に自分の意見を述べる努力をするよう生徒に指導するようにお願いします。2日間ともに全く同じ印象でありました。とにかく積極性に欠ける。プレゼンテーションを聞いた後で、自分の意見を言えないということは、出席していなかったのと同じ。こちらが質問してくださいと催促しても、何か質問を考えようと努力する姿勢すら見られませんでした。これは大きな問題であり、学校の先生に教育の現場レベルでの改善を強く望みたいと思います。
 彼らが10年、20年後にアジアや欧米のライバルと競うことができるのか大変心もとないです。


 
結構衝撃的でした。
 
このコメントの中に二つの視点が。
一つは、
そのまま、読んだまま
「発言する」生徒がいないということ。
自分の意見を「アウトプットすること」に慣れていない・できない。
これは大きな問題だ!
 
「指示を待っている受け身の生徒」が増えているということ。
これは「現場」の方々なら共感が得られるのではないだろうか。
 
二つ目は、
プレゼンテーションを聞くだけなら「そこにいる必要はない」という視点。
 
話を聞くだけなら、本で読んだりビデオを見れば良い、
情報機器の発達で「そこにいる必要」は薄まってきている。
わざわざ教室に集まっていること、
そして教師がそこにいる意味は?
ここは再認識する必要がある。
 「受け身の生徒」の増加に危機感を感じながら2010-11年度、
地歴公民の先生方のコーチ役として、
教科指導の改善にもかかわった。
若い先生方とこれからの授業方法をどのように工夫していったらよいのか。
自分の授業を見てもらい
若い先生の授業も見せてもらい
ともに考えながら取り組んだ。
 
海外の事例などを学ぶためにジュニアアチーブメントジャパン(JA)の経済教育セミナー等にも参加し、
自分の授業に体験から学ぶ仕組みを導入してみた。
 
そして
 新指導要領には「キャリア教育」が本格的に組み込まれた。
文部科学省(国立教育政策研究所)のキャリア教育推進にかかわりながら、
教科の授業でキャリア教育の目指す方向を生かした教科指導案も提案してみた。
(キャリア発達にかかわる諸能力の育生に関する調査研究報告書 PDFの208-212ページに当時としての簡単な事例を示した)
 
 授業の中にどのようにキャリア教育を関係づけていくか
 結構難問でした。(今も難問です。)
 
 はじめたころは、各教科の内容に着目し
 教科の内容とキャリア教育の関連項目などを表にして整理したりしてみた。
 しかし、教科によっては関連づけが難しい分野もある。
 
 では指導方法の中で「必要なスキル」を身につけられないだろうか?
 
 そこから「アクティブラーニング」という方向性を探ることに・・・・。
 
  つづく・・・・