Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

放課後勉強会「弱くても勝てます・・・。」

開成高校野球部監督 青木秀憲 先生の講話を拝聴する機会がありました。
 

放課後勉強会「弱くても勝てます・・・。」開成高校野球部の過去と現在

 
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・全国で最も有名な超進学校の野球部 
・2005夏の予選で東東京ベスト16
・以降も数回、東東京の強豪ひしめく中4回戦まで進出その秘密は?

・弱くても勝てる秘密?
・「弱くても勝てます・・・というのはウソです。」 (「えっ!?」)

 
・出版社がインパクトを狙って単行を本出す時
 「弱くても勝てます。」というタイトルになった。
 →言葉だけが1人歩きする事を心配した→インパクトある方が売れる。
・(さらにTVドラマは開成高校の中身とは違うものになっていった)
 
開成高校は都内・荒川区にある。
 グランドを使えるのは原則週一回
 他の曜日は各自のトレーニン
 日曜祝日は月に2回程度のグランド練習
・しかも
 推薦入試で入ってきた選手はいない
 部員は常に20~30人程度
 
・朝練の様子→8:10に始まる授業前に一時間程度しているが
 グランドは各部活に割り当てられている。
・放課後も割り振り
・時間・設備・人材的に様々な制約がある。
 そんなチーム事情で条件的に有利なチームに勝つために
 「必要最低限」何ができなければいけないのか?
 
・学校の外の坂道があるので坂ダッシュ
 (公道なので車も来る)
・体育館の軒下でバトミントンのシャトル打ち
 
 
 
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時間と場所に制約がある中で
・「何をしなければならないか?」
       ではなく「何をしなくても許せるか?」で考える。
・カットしていって最後に残ったものだけ一生懸命やる。
 
 
東京大学野球部・・・その異常な世界(青木先生も東大出身)
・四年間で通用するレベルへの到達を求められる。
・打撃を軽視すると簡単に完封される。
 一点どころか、ヒット一本打つのにも苦労
・得点力が0では守備が頑張っても勝てない
・投手の制球が悪いと、ほぼゲームにならない。
・こうした試合が「日常」である。
・常に強豪校との準決勝を常にしている感じ
 
・必要最低限の条件
・ストライクがはいる(できれば二種)
・討ち取ったゴロ・フライがとれること
・140㎞の投手に対処できること
 何でも上手いに越したことはないが、
 強豪校と渡り合うにはこれが必要
 
・頻度の高い技術をとりあえず磨く(①~③にこだわる)
①ストライクのはいる投手
・投球練習
体重移動
・選手の半数に練習させる
 
②「討ち取った」時の・ゴロ・フライを処理できる
・ノックよりキャッチボール、トスバッティング、
 手で転がしたゴロを正しいフットワークで捕球
・大切なのはコミュニケーション力と冷静な洞察力
③140㎞を打つ
 「当てに行くとあたらない」
 「当てに行くことかできる選手はもともと上手い選手」
・空振り凡打を恐れず、どれだけ強く振るか。
 全員に長打を要求
 「長打も出る」は野球の基本
・投球奇跡とバットの角度にこだわる
・力負けしない身体作り
・「(チームとしては)打撃は堅実、守備は水もの」
・バッターボックスに立つ9×3回の機会を生かす

・長時間の守備練習の成果が出る玉は試合の中でいくつ?
  ↑これのために練習時間を沢山費やすのは無理
 
・守備は9割の完成度でやっと互角
 そこから先はたいへん

・打撃はちょっとの努力で互角に並べる
 
・長打は簡単に打てる

 「長打」は大雑把な野球ではない、長打「も」あるのは野球の基本
 長打が打てないと短打は生きない
・基本的な戦略
「ひとり一人は弱くても」ではなくて、
 強豪校の厚い壁に風穴を空ける誰かをつくる。
 誰かが空けてくれたらそこを攻める。
 
開成高校の目指す野球

・爆発力のある攻撃 大崩れしない守備
 (ピッチャーを中心とした攻撃野球)
・らいし試合展開例 ①2001夏
開成 00503004     12  みごとにコールド勝ち
相手  10001101    4
・らしいし合い展開例 ②2014春
開成 100040301   9 もう一押しが不足コールドにならず逆に敗退
相手 000002107    10
 
 (大味な結果だなぁ)
 
 スポーツに機動力(走ること)はつきもの
 スポーツは「走れなければダメ。」→走る練習が多い
 
 
 
東大・大学院で運動生理学を学んだ体育の先生
 練習メニューはその経験から作り挙げている
 
 現在の思いは・・・・つづく