Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

同僚先生の論文が山川出版より紹介されました

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「逆向き設計」論による世界史授業デザイン
同僚の世界史の先生の論文が教科書会社の冊子で紹介されました。
生徒の素朴な疑問「世界史はなんの役に立つのか」
この問いかけに単なる受験指導を超えて
新しい時代に必要なコンピテンシーを目指した授業

ウィギンズとマクタイによるUNDERSTANDING by DESIGN をもとに
「逆向き設計」理論で先に挙げた生徒の疑問に応えていく。

一般的には
世界史というと暗記することが多い科目
教師が教授することで
「分からせる」ことに主眼を置いてしまう
そんな授業とは一線を引いている

教科・科目の中での単元の位置を確認構造化し
明確な授業のゴールの設定
本質的な問いの投げかけ
資料読解
論述といったプロセスから
主体的な学習者に育てる

もちろんジグソー法などの手法も取り入れ
インタラクティブな活動も盛り込まれている
(筆者も何度か授業を見学させてもらったがその内容のレベルの高さに驚嘆した)

さらに
パフォーマンス評価の視点に立ち
ルーブリックを活用
知識を獲得し
理解し
活用する

驚くべき点は
このルーブリックも生徒に作らせている点だ
これは生徒が本当に理解していないとできない

新教育課程になって
我々教師は
教科書のボリュームアップ
教えなければいけない内容の増加という現実の前で
ともすると
急いで全てを注入することばかりに目が向いていないだろうか

その結果
「理解」できずに未消化なまま
受験があるのでとりあえず
単に用語だけ暗記しようという
生徒も増えてきている

本当に大切なのは
全てを与えることではなく
本当に大切なものだけを
身につけ
持ち歩いて
 活用して
自分のものとすることなのに

ここに載っている内容は
世界史の授業だけにとどまらず
様々な教科における指導方法に重要な示唆をあたえてくれる

なによりも
教科・指導に真剣に取り組む
教育者としての哲学
読後に 背筋がピンとしたのは私だけではないと思われる