地名物産の暗記オンパレードとなる地理「地誌」学習・・・。
そのバラバラな知識をクイズ王のごとくだだ単に一つ一つ「一問一答」で答えることができても、ネット万能の時代、もう余り意味は無いのではないだろうか?
授業での「地誌」学習によって、知っている知識が「整理」され、「新しい視野」や関係性を広げる、そんな授業はできないだろうか?
先日の公開授業ではこのような着眼点からの授業を行った。
Mission1
今回授業で扱う4カ国の統計を[Table 1]として提示。
これも参考に国名と首都名を答えさせ、
そう判断した理由をも述べさせる。
Mission2
いよいよ本題に移る。
(今回はAはドイツBはフランスCはイタリアDはイギリス・国旗も掲示した。)
※国旗は公文式カード
〇付き数字の打ち方もすこし工夫しました。
統計で提示した4カ国(場合によっては4地域・事項でも可)をしたの図のA~Dに置いたとき、①~⑯の事象にどんなことが当てはまるか?考える。
手順としては、
1、まず四人一班の探求班(ジグソーグループ)で考える、
その際、A~Dの担当を決める。
2、A~Dの専門に分かれて自分の調べる国(AならAに関わること)をデータブックオブザワールドなどで専門家として調べる(エキスパート班)。
その際、ヒントとして下に示したような調査項目を例示すると作業の精度が高まった。
位置
自然・・・地形・気候・植生・土壌
人文・・・経済・産業(農林水工商観光サービス・・・)
貿易
民族・宗教・言語
政治・国家群
歴史
人口
地域開発・課題
3、再度、四人一班の探求班(ジグソーグループ)で考える。そして①~⑯の事象に当てはまる項目を自分の班の色の付箋に書き込み模造紙大の「ベン図」に張り付けていく。
完成した図
(小さくて見えにくいが、結構調べて書き込んでいた。↑)
生徒の感想 【授業の感想・本日学んだこと】
学校のiPadから Loilonote for schoolにて提出
さらに発展させたい場合は・・・・
受験が迫ってきて、模試に追われている3年生の地誌のまとめとして行った今回の授業だが、この作業によって、いままでの学習の抜け落ちと、新しい発見が多く得られたようだ。
選択授業なので小人数の展開となったが、
模造紙を何枚か準備すれば40人でも可能
(さまざまな地域、たとえば今回はヨーロッパだったが、南米や、アフリカなどもクラス内で担当させれば1時間で各分野の総括的な整理もできる。)
この授業、45分間という短縮の公開時授業の中で行った、
飛び入り参加の中学生や見学に訪れていた校内外の先生方も加わり楽しい雰囲気となった。
単純な構造の授業なので、A~Dの要素を変えれば、
地理の他の項目の学習分野はもちろん他教科・科目でも応用できそうである。この方法はいかがでしようか?