新課程で始まる「地理総合」
その入試問題がどうなるのか?
そこで
令和7年度に 大学入試センターが発表した
共通テスト「地理総合サンプル問題」を分析してみた。
第1問 人口推移
・人口増加には地域差がある。
・宗教によって男女格差が生じる。
・貧しい地域では衛生・医療環境の悪化で子どもが死んでいる。
問1 サブサハラ・南アジア・東南アジアと東アジアの人口推移
※人口統計とその変化→その理由 (人口増加には地域差がある)
問2 合計特殊出生率、識字率の男女差、労働力率と5歳未満の死亡率
→男女格差→その理由→宗教 (宗教によって男女格差が生じる)
問3 安全な水 HIVエイズによる死者 農林水産人口割合 と 5歳未満の死亡率
※関係性を推測しそこから解決策を導く
(貧しい地域では衛生・医療環境の悪化で子どもの死亡率が高い)
第2問 都市水害
・日本では都市化により人的被害は減ったが物的被害及び金額が増えている。
・具体的な避難行動の判断ができるかという技能。
・災害に対する備えと復興についての知識。
問1 グラフの読み取りが必要
日本では水害による死亡者数は減少しているが被害額は増えている。
→防災インフラは整備されているが、
都市化の進行によって危険な地域に居住者増加
日本では都市化により人的被害は減ったが物的被害及び金額が増えている。
問2 文章の読み取り→国語力必要
仮説を元にその行動を選択する理由を選ぶ作業。
問3 文章と地図の整合性を判断する。
「高台移転」という復興計画が進められているという知識は必須。
第3問 地方の現状
・過疎化と市町村合併
・地図、グラフ、統計、写真、聞き取り資料の解釈
・「変化」のとらえ方とその解釈。
問1 文章と図(分布図)の整合性
→国語力(図や地図・表・統計・写真と文章読解力)
過疎地域で市町村合併が推進されている。
問2 地形図の読図と文章の整合性
右岸・左岸の判別と県境・等高線などの地図の読図技術
問3 グラフ(人口の増減)+統計(年齢別人口)+写真(フィールドワーク)
上記三つの情報源からの知識を統合
身近な地域のグラフ・統計・写真を組み合わせる。
→変化を読み取る。沿岸の平野部と水田地帯の都市化をイメージできるか
問4 聞き取り事項→文章の判読と地図
中心商店街の衰退
問5 身近な地域の問題発見と解決
新旧地形図比較の技術
地域交通に関する知識
変化の見方と法則性→一般にとられている解決策・方法(知識)
問6 市町村合併に関する成果と課題、対策→国語力
※国内(外)のニュースを知っていることや
身近な地域の変化を観察しておくことが大切。
※ この分析と「地理総合」の教科書を照らし合わせてみると
見えてくるものがある・・・・。