Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

多重知能理論 と全人教育

「反転学習」や「アクティブラーニング」「キャリア教育」を考えるベースとして、発達心理学を少しづつ学んでいる。
 
 時代の要請で伸ばすべき知能って何か、知能はDNAで決まる?
 「知能」っていったい何だろうか?
 
  多重知能理論
 知能を最初に測定することに成功したのはアルフレッドビネー(Binet,A.1857-1911)で尺度を開発した。
 ①日常生活の適応を重視②易~難へ③年齢ごとの構成④適応的⑤精神年齢を測っているといった特性がある。
 
 しかし、いわゆる知能指数(Intelligence Quotient:IQ)をはかってはいない
 これを最初に測ったのはスタンフォード大学のルイス=ターマン(Terman,L,M.1877-1956)で正解した検査項目数の合計から計算され「何歳何ヶ月」という形で表現された。

 これが、精神年齢(Mental Age:MA)であり生活年齢(Chronological Age:CA)と精神年齢との差から子供の知能の進み具合や遅れ具合が明確に示されるようになった。
 
 知能指数は精神年齢÷生活年齢×100で求められる
 
 例えば生活年齢が五歳で精神年齢が六歳なら
 6÷5×100=IQ120 となる
 小さい頃の遅延ほど深刻である。
 
 これとは逆に50歳の生活年齢で100歳の精神年齢ならIQ200となる
 がこれは意味が無いだろう
 
ビネー式の知能検査は「学校知能」に焦点を当てているので、対象は本来18歳くらいまでである
 
「高いIQは社会的以降を予測する」といったIQ神話に対して、
いくら頭が良くても、他人の感情が理解できなかったり、自分の感情をコントロールできなかったりする人は社会的に成功し得ない。」とダニエル・ゴールマン(Goleman.D)は主張しEQ(感情的知能)も大事であると主張

 実はIQ神話の問題の背景にあるのは「知能は単一のもの」という仮定の是非に関わるものなのだ。
 
イギリスのスピアマン(Spearman,C.E.)は知能を一般的知能因子(g因子)と特殊因子(s因子)の「二因子」に分けて説明した。
 アメリカのルイス・サーストン(Thurstone,L,L)は知能を
①言語理解②語の流暢性③数④空間⑤記憶⑥知覚速度⑦推理に分類する「多因子説」に分けて説明した。
 
「知能を単一のものである」とするg因子に理論的に対抗するのは「知能モジュール説」である。
「モジュール」とは「相対的に独立して機能するもの」で知能のモジュールが、障害・早熟・遅れ(サヴァン症候群)・並行処理等の場面で特性が見られる。
 
ハワード・ガードナー(Gardner,H)は「心のモジュール性」を主張しのちに「多重知能理論」を提唱した。
IQとして計測されてきた
①言語的
②論理-数学的
③空間的
以上の三つの知能は「技術的知能」
③の空間と
④音楽的
⑤身体運動的知能は
AQ
 
⑥個人内
⑦対人的な感情や思考を理解する
対人的知能は「人格的知能」と言われる、
 
ゴールマンのEQにあたるものがある。
ガーードナーの「多重知能理論」からはどのような教育が考えられるだろうか?
4つの方向を示すと
A早期英才教育(特定のモジュールだけを早期に高度な水準に発達させる)
B個性化教育(得意であったり・好きであったりするモジュールを伸ばす)
C補償教育(弱いモジュールを補強する)
D全人教育(すべてのモジュールをまんべんなく発達させる)
となる
 
 
教育のアプローチとしては
①良い方向に子供を動かす、
②子供が好ましくない方向に行くのを阻止する、
③こどもが好ましい方向に進むのを後押しする、
④子供を方向付ける
といった4つの方法がある。
これは子供を伸ばすヒントにもなるがつぶす方法にもなる。
 
文武両道なのか学力保証なのか現場ではいろいろな意見があるが
変化が激しい今日
世に出て、世界に出て、たくましくそして好ましい方向に活躍するには、
個人個人にも
多種でハイレベルな知能が求められてくるに違いないだろう。
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本日はセンター自己採点・集計の日 悲喜こもごもの1日でした。
良かれ悪しかれ、とにかくベストを尽くし次のステップに進むこと
自分の心との闘いに決着を付けていくことが
「成長」で、それも「知能」の1つと考えられる。