Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

センター試験地理Bの感想

センター試験が終わった
本日は自己採点の集計
今年のセンター「地理B」は昨年より難化したというコメントが多い
本校も約140人が受験した
今年の問題の印象はいわゆる
「一問一答」の知識を問う
知っているか知らないか?
といった問題が増えた様に思う

あくまで主観だが分析をしてみた・・・・
 
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昨年度の問題との比較をしてみると
知識とその背景にある構造を活用するタイプの問題

例えば第一問の問2のような
1・大陸の東岸西岸における降水量
2・大気の大循環と緯度ごとの降水量の分布
このような
図表や地図の背後にある理論を推測し
知識を組み合わせて解くタイプの問題は
昨年の14問→13問と減少した
作問には手間がかかると思うが
この手のタイプの良問を期待したいところだ
 
 
そして
問題文や資料だけで判断して解けるタイプの問題

地理独特なのかも知れないが
例えば
(鉄道「おたく」が喜んだという話題の問題)
北海道・富良野をテーマとする
地域調査の第6問の問2
積雪に対応したものを選ぶ問題のようなタイプは
昨年の5問→6問と増加
この部分は特に受験勉強をしていなくても
正解できる受験生が多い反面
苦手とする受験生にはいくら学習しても
点に結びつかないということになる
この部分が増えた
 
他方で
単純な知識の有無を問う問題
例えば今年の第三問の問の2の様に
首都がその国における人口第1位であるかどうかを問うような
単純な知識の有無を問う問題は
昨年の17問→今年17問でほぼ出題数は同じだが
尋ね方はストレートの直球
「知ってるか?知らないか?」で白黒つく問題が増えた
 
明らかに受験生があまり知らないところをねらっている問いの増加
 
第三問の問4の様に「エッフェル塔」の歴史といった問題や
日本の農業の現状に絡んだ時事的問題で
「地理」の分野では余談以外全く触れない分野が出題され
全体の平均点は抑えられた
こういった問題への対処は
地理という科目の「教科書」・「授業」の範囲では難しい
 
新教育課程で

「言語活動の充実」「知識の活用」「アクティブラーニング」
「21世紀型学力」「コミュニケーション」「汎用的能力」
といったキーワードが示されているが
「一問一答」で完結される問題が多いのが地理センターの現実か・・・
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この国全体の教育で
入試のためにかけている時間と労力はいったいどこに繋がっていくのか?
 
高校時代の地理の学習の成果が
「首都がその国における人口第1位であるかどうかを問う」ような
そんな問題で判断されるのは少し悲しい