地域の繁栄とは? レクチャー
昨日の続き
今回の教材はこちら ↓
着眼点3
「『新しい技術』とどう向き合えば良いのか?」
人工知能(Artificial Intelligence)とビックデータ時代の進路支援
・知らない町を歩くときスマホの地図は実に便利だ。
地図の世界では700~800年前までは図の中心はエルサレムだった。
今の地図の中心は自動的に自分だ。
現実とのシナジー効果も生まれている。
・プロジェクトサンルーフではソーラーパネルが
設置できそうな屋根を人工衛星画像から探している。
ガートナーのカーブを参考として今を俯瞰すると
1年くらい前から2つの技術が底を脱し始めている。
1つが仮想現実(VR)、もう1つが拡張現実(AR)だ。
・学校では多くの知識を言葉で学んでいるが
言葉は曖昧だから人が教えるヒントは満点では無い。
我々が文字として発信している情報は結構怪しい。
(この文章もそうだが)
・仮想現実はGoogleエクスペディションズ等で教育にも入ってくる。
今後はクラス全員で熱帯林や万里長城を探検することも可能だ。
・さらに、もっとポテンシャルが大きいのは拡張現実。
毎日目にしている現実の世界に
関連する人工的なコンテンツや情報を加えることができる。
・「Alpha Go 」の強みは「打ち手を想像する( Policy Network )」に
「打ち手を評価する( Value Network )」という
別の技術を組み合わせることにより
勝てる技術に進化させた。
ここでは言葉では無くゲームに負ける状況の画像から
抽出される特徴と勝つときの特徴的な様式を
身に付けていくことを繰り返した。
・現代の技術の進化はすさまじく、
私たちが使っている道具の大半は
それがどの様な仕組みで動いているのかは全く理解できずに利用している。
新しい技術はある面ブラックボックスで不気味だ。
テカナリエ(“Technology analyze for everyone”)という会社がある。
この会社は徹底的に製品を分解し調査している。
・19世紀の始めイギリスで自動車が普及し始めた頃、
自動車は「馬無し馬車」として、
自動車の前に赤い旗を持った人が歩かなければいけないという法律ができた。
1800年代に同国で起こったラッダイト運動のように
機械に仕事を奪われるから機械をぶちこわせと叫ぶのもナンセンスだ。
・パソコンは100万人の雇用を奪ったが300万人の仕事を生んだ。
スマホも1000万人の仕事を奪ったが2,000万人の仕事をつくった。
AIやIotはさらにけた違いの仕事を作るだろう。
・「職」が変化していくのは当然。
「リスタート」がいっぱいあるのだ。
・人間は「社会的な動物」である。
人類の生み出した新しい技術の大半は
「コミュニケーション」の為に使われる道具だ。
今後も「コミュニケーション」は変容しながらますます重要になっていくだろう。
・AIや技術革新によって消えていく仕事については多く語られるが、
それらによって生み出される新しい仕事について語られることは少ない。
数年前には、YouTuberになりたいという小学生はいなかった。
・情報ネットワークの飛躍的な拡大により、
世界中のどこからでも、
誰でもが、
未知の世界へのアクセス手段を得た。
インフラが整備されたことにより、
日々、何十億人が、繋がり発信している。
この環境から、新しい「何か」が生まれないはずがない。
着眼点4
「『ICT』の活用をなぜ進めるのか?」
・前回1964年の東京オリンピックに合わせて
整備された高速道路・新幹線はその後日本の産業を支えてきた。
太平洋ベルト地帯への産業の集中
・国土の開発で莫大な公的資金が次々とインフラ整備に費やされた。
・次の2020年の東京オリンピックは
これら道路・港湾・トンネル・橋・団地といった
国内インフラの維持管理が大きなテーマになるだろう。
・世界の先陣を切る高齢者大国でパラリンピックが開催されるのはチャンスだ。
・既にインフラの老朽化で痛ましい事故も起こり始めている。
財政がますます厳しくなる地方においてはこの維持管理も大きな課題だ。
・右肩上がりの経済成長はもはや望めない。
高齢社会の到来で福祉や医療に公的資金を回さなければならない。
(「新しい教材」を活用してWSをしてみました。↑)
・一方、地球環境の変化や、
一次産業の衰退で自然災害から住民や国土を守るための施設の増強も
求められている。
・地方においては公的資金に頼らないインフラ維持管理の方法
に対する検討が待ったなしになっている。
・地方再生というと、
観光や新たなコンテンツの発見というイメージが先行するが、
人口減少の国土でインフラのダメージが最初に来るだろう。
全国各地で道路・橋といった基本的なインフラが朽ちていく。
より少ない技術者で仕事ができないと人口減少社会は乗り切れない。
・地方においては、この部分の工夫を生み出したり、
維持管理に直接携わる人材の育成も重要になる。
ここでもICTの活用は不可避だろう。
・以前シンギュラリティーが話題になったが
人間にとって等差数列的直線の進化はとらえやすいが、
ムーアの法則の様な指数関数的進化はとらえにくい。
・人工知能は相関関係から有用な情報を出力してはくれるが、
それの解釈・意味づけはできない。
機械は因果関係を語らない。
最終判断は人間。
「可読性」が重要となる。
だから「どうして?」と考えることが大事な時代になる。
・未来が予測できない時代。
シフトするしかない。
絶え間なく変化する環境に細胞が対応していく、
生物はそうやって進化してきた。
ただしボトムアップは我々が望む様な進化をしているかが分からない。
人が集まって家族ができてコミュニティーができて社会ができて国家ができる。
国の在り方も問われている。
・国家や自治体と地域住民の両方を橋渡しする仕組みや
これら以外の第三者からの支援が必要になる。
・まだ先だと思うが、
人工知能に「自我の埋め込み」が実現し
自分の置かれた状況を把握し能動的に動き出すことも想定される。
そのときはどの様な社会になるだろう。
・ロボットが自我を持ったらどうなるだろうか?
という仮説に対する日本と欧米の見方の違いもおもしろい。
これから我々は常に、こんな問いを持ち歩くことになる?
・「あなた自身が考える未来は?」
そして
「あなたが、したいことは・できることは・すべきことは何ですか?」