Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

問題の主体者だと自覚した瞬間に問題は解決できる。「子供兵」の話から。

鬼丸昌也氏講演会

「問題を解決し、未来を切り拓く自分になるために」を聴いてきました

いただいた案内より↓
 
「"問題解決力"を備えた人材が求められている」 「"問題解決力"を備えた人材の育成が必要だ」 とりわけ教育をはじめとした"人財"を扱う分野で、そのように言われる機会が近年とても増えています。
・そもそも、「"問題解決力"を備えている」とはどういうことなのでしょうか。
・鬼丸昌也さんは、大学在学中の2001年に国際協力NPO法人テラ・ルネッサンスを立ち上げ、「全ての生命が安心して生活できる社会の実現」を目指してカンボジアでの地雷除去支援や日本国内での平和理解教育活動を通して数々の問題解決にあたっており、その活動は国内外から多くの支持を得ています。
 http://www.onimaru-masaya.net/


講演より↓

 
・「問題を解決し未来を開く自分になる。」
・「アフリカは暑いとか貧しいとか」決めつけるとレッテルでその人が本当に抱えている問題が分からなくなる。
・その地域が本来持っている力が見えなくなる。
・善意は時に人を傷つける
・その地域の問題はいったい何だろう
そこに寄り添うこと
・それは人に寄り添う仕事にとって大切。
ウガンダは緑が豊か
・5%以上の成長率を毎年維持している。

・「子供兵」の取材に出かける
・「神の抵抗軍」が誘拐した子供は6.6万人
・12-28歳まで(子供時代に兵士だった)
・子供兵は教育は受けない
・訓練を受けた後自分が生まれ育った村に行かされて殺戮、
・ふるさとに帰れなくする。
・父母、叔父、叔母は「自分」がやったことを知っている。
・人は誰かに受け入れられたいもの。(承認欲求)
・「神の抵抗軍」の兵士は盗む、傷つけると認められる。
・自分の母を12歳の彼に殺せと言う、
・「やだ」というと、母の腕を切れ、そうしないと 自分と自分の母を殺される。ナタを振るう
・長袖・半袖の長さで手を切る
 
・こんな子供兵は増えている。なぜ?
どんな問題も、その問題の原因を明らかにしその原因を取り除く努力をし、その問題が 起こらないようにすることが問題対処と解決
 
「子供兵が増える理由」は三つ
①素直な子供を兵器として使う
②武器が小型化した
③企業を含めた先進国との関係
 
・先進国の企業はアフリカの混乱の中から利益を得ている。
・通常兵器をつくっているのは米・中・ヨーロッパ・・・国連の常任理事国
常任理事国が自分たちの商売を止めることはない
・そこでアムネスティなど武器の取引をコントロール管理する組織をつくった
 
子供兵が増える背景には「私たちの生活」がある。
・子の戦争が続いている背景は先進国の必要とするレアメタルの獲得・金・ダイア・
 プラチナ・ウラン
(「地理で教える」どこで何が取れるの知識の裏に、こういった事情がある。)
・携帯電話に使われている「タンタル
・この戦争のほとんどは資源が原因。→それを使っているのは、エンドユーザーは誰?
・それは「私たち」いや「僕」自分の生活の中に子供兵を生み出している。
・そこに支援している企業・金融機関を使っている。

・考えるしかない
・何の為にその仕事はやるんだ、誰の為に、という問いが作業を仕事に変えていく
・その問いで命を使っても良いという仕事になる。
・何のためにこれをやるのか
・自分の生活の中に子供兵を生む原因をどう回避するか、どこから来たか関心を持つ
・どこに投資・融資している金融機関か?
・例えば銀行が米国債を買っていてそれが武器を生んでいるかも。
・原因が変われば結果が変わる

・私たちが問題の主体者だと自覚した瞬間に問題は解決できる。

・「自分は微力ではあるが、無力ではない、生きている限り微力ながら誰かの為に尽くすことができる。」
「私たちの内側にこの街の、この国の原因が少しづつ含まれているから
・イギリスの子供達は新聞広告を出した→「あなたは愛する人に血塗られたダイヤを送りたい?」
・自分たちの経済や購買を変えれば世の中を変えられる。
・それはどこで取れたの・どこで加工されたのかを知る。
・問題は明らかになることで解決への道筋が見えてくる。

・他者と共有したとき問題が初めて解決に向けて動く

・ここに問題があるんだと「伝え続ける」
・相手聞き手が目をつぶらない、耳をふさがない限り、相手はやってきたことを否定できない、実績を積み重ねることが大切
・カウンセリングで気持ちが軽くなっても、自分が何もできなければ無力感→絶望になる
・人は望みが絶たれると自らの力で立つのは難しい。
・たった一つの希望があれば立ち上がれる
レジリエンス→回復力・復元力
・その問題を抱えた当事者・その問題を抱えた家族や周囲の人との関係で生まれる。
・問題を抱えているからその問題に立ち向かえるんだ・弱さは強さの裏返し
・それは個人も地域も組織も同じ
・問題を抱えている人たちが主人公、

・自らこれが課題だと設定する、それを認識する。周りを巻き込むこれが自立だ。


・希望とは「役割」と「出番」その二つを提供する。それが人間にとって大切
・自らの役割と出番を創り出す、少しづつ提供することが大切。
・税金さえ払えば「官がやってくれる」→税金も人口も減っているのにそれで良いのか、
・人は誰のため・何のためが分かると動ける
・今回の震災は組織が学ぶべき事を教えてくれた。

・自分が決めた目標はがんばれる。

・テラルネッサンスは国内の問題を・自然災害を支援したことはない
・力がある人が一方的に送るのが支援ではない、
・その支援を通じてその問題を知り立ち向かっていくプロセスそのものが支援なんだ。

主体者である自分が変わらない支援は自己満足だ。


・未来を決めるのは「僕自身です」
①事実を知る
②できることを実践する
③周りに伝える
目の前にいる人を大切にできない人は未来は変えられない
ガンジーの名言「良きことはカタツムリの速度で動く」
(社会も人も必ず変わる・待つ勇気を持つ・カタツムリは休まない・微力は世界を変えていく)
三年生の授業は今ちょうど「アフリカ地誌」
昨日の話を早速プリントにして、授業の最初に話しました。
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↑放課後講習の様子(楽しみにしていた球技大会が雨で順延・モチベーションの維持が難しい生徒達でした。)