Geogami’s blog

日々の身の回りの出来事を中心に、 キャリア教育・地理教育 アクティブラーニングなどの教育方法 ICT等の話題を綴っています。

キャリアカウンセリングについて(後編)

昨日の回答

・反復をするのではなく「理解」し、
 気持ちを受け止めていることを伝える。⑥が模範解答例。
 
※クライアント側の次の展開として
・「そうなんです・・・・」
・「身近な相談相手」として友達でもなく親でもなく「教師」がいるという認識。
・「・・・・・」(次回で自分のこと語ってくるならOK)
 
※「沈黙」の場合はそれがどのような「沈黙」なのか、
 カウンセリングやカウンセラーに対する敵意なのか、
 自分が話すことに対する困難や恥ずかしさなのか等を良く観る。
 
※クライアントの発する「ことば」には必ず何かの意味がある。
 そのことばに対して、知的、情緒的、意志的側面で何を伝えようとしているのかと らえ、「何について」「どのようなことについて」伝えたいのかをキャッチして 「分かったこと」をカウンセラーのことばで伝えていく作業を繰り返すことになる。
 
※クライアントの気持ちの整理や自己に対する理解を手助けしていく。
※カウンセラーはクライアントに対して「何をしたくて」話したものなのかを意識す る。
  (「自分がクライアントに何をしているのか」→「クライアントにとっては何をさ れようとしているのか」→「クライアントは今どのような気持ちを起こすか」等)
 

8. キャリアカウンセリングを進めるために(学校)組織として必要な環境

ツール
・カード(VRT・OHBYカードなど)
・コンピューターによる(CACG)各種判定やインターネット情報の活用
・結果は「フォーマルアセスメント」(標準化した理論に基づく)として活用
 
場所
・ゆっくりと落ち着いて話を聞ける場所が準備できると良い、職員室などでの場合は 第三者に聞かれても良い内容に限るなど配慮も必要か。
 資料とその継承・・・良い相談には事前準備と資料の継承が必要。
・事前アンケート(面談の希望日時・日々の時間の使い方など生活の様子・保護者の 意見)

※下級生のうちは大雑把な夢や希望でよい、(具体的な志望校や職業を書いてしまう とそれにとらわれてしまう。)

・入学当初からの考え方の変化や進路に関する調べ学習や体験をまとめておく「進路 カルテ」のようなものが有効。(小中高と引き継いでいく広島県の例も)
※学籍・出欠席・諸活動・資格・趣味・ボランティア・自分の性格・長所短所・職場 体験・進路情報・進路先訪問の記録・進路希望の変遷など、情報をまとめておいて 自分の行動を振り返られる資料を作る→「自己の変容の確認」→「自己理解」に  繋がる。
・自分の将来についてや進路に関する作文や絵(絵画を使う指導もある)も大切な資 料となる。
・部活動や学校行事・各種委員会における役割の体験も進路決定に繋がる大切な要 
 素。
 

※大学入試が学力偏重という指摘の中、面接や書類(調査書)の重要度は高まるだろう。

※今後は平素の学校生活をいかに記録として蓄積させるか、いかにPRできる魅力的な調査書が作成できるかといったところにも感心が集まるだろう。

 
 
タイミング
・日常の学校生活の中でのコミュニケーション「挨拶」「まなざし」「会話」もキャ リアカウンセリングにつながる。
・長期休業の前やテスト結果発表直後など、生徒が成長飛躍する前のタイミングで、 部活動や委員会活動など生徒の活動を日にちや時間を考慮してゆっくり話を聞ける 時間をねらいたい。
 

9. 私の考える学校別の特性


 

①中学校の学年別に

 1年・・・「自分の長所・短所」「学ぶ意義の理解」「社会(職業の多様性)」を 知る。
※自分をかけがえの無いものと感じ大切にする「自己肯定感」「自己有用感」に繋げ たい。
 自他の違いに気がつき、お互いを尊重する態度。
 
2年・・・「職場を体験する」「働く意義」を知る。
  働くは「傍楽」「人に支えてもらっている自分は人を支えることもできる。」
 上級学校を知る。
 自分の言動が相手に影響を与えることを知る。
 
3年・・・進路決定を控えて「希望と不安」中学校における進路指導の集大成を迎え る。高校をはじめとする様々な上級学校の情報の収集(偏差値だけでなく様々なコ ースと学科・学校の雰囲気・生徒職員の気質・通学などの条件)・オープンスク  ール参加。保護者と本人との考え方のすりあわせ。目指すところは自分と他人の  個性を理解し尊重し、円滑な人間関係を築くができるというところか。
※具体的な学校を決定する前に「架空の理想の学校像を描いたてみる」→学科・カリ キュラム・教育方針・通学時間・通学手段・部活動・設備・制服・行事・学費・学 力・進路実績など挙げて、重要な要素に順番をつけてみる。
 
※最近は塾などからのアドバイスもあるが、三年生の秋以降は中学生や保護者は進路 について担任からどんなことを言われるかなり注目している。辛口・甘口担任の指 導のスタンスを探って情報交換をしている。アドバイスの判断の根拠について説明 できる準備は必要。
※勉強ができるから進学校?は正しくない。進学校でも適応できない多くの生徒を抱 えているのが現状・保護者の期待も高い?ので深刻。高校での学習が芽生えて専門 高校や総合学科からも立派に進学しているという現実。
 

②高校


・「社会の中で自分が何ができるのか不安」な時期。
・「進路」はいつしか「希望」でなく「不安」になっていた。
・高校時代は、異なる思考・言語・価値観についても学習を深めていく時期。
 仲間の中での自分の存在の確認→地域・社会の中での自分の存在の確認→社会が何 を求めているのか→「自分に何ができるのか?」を考える。(世の中はそう甘くな いということも知らせる。)